妖うずまく平侒亰(へいあんきょう)。ばけもの屋敷・陽晟院(ようぜいん)には、妖怪退治を務める鬼和(おんなぎ)が集う。その一員ながら鬼の見えない大伴継登(おおとものつぐと)は、主命により新たな鬼和候補・橘季名(たちばなのすえな)を探していた。鬼子ゆえ塗籠に囚われていた彼の強大な力を借りれば、継登は鬼を見、自身に封印された剣も顕現できるようだ。その才と人柄に惹かれ相棒になろうと誘うも、「外に出ると傷つく者がいる」と拒絶されてしまう。彼は何を守ろうとしているのか──真意を探る中、幽閉の原因となった大規模な百鬼夜行が再び屋敷で発生して?
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