遠い島国で、固有の果実から作られる抑制薬によって平和に暮らしていたオメガの那月は、陳情団の船とはぐれ黒獅子船団のアーロンに助けられる。大事な薬を失い、八年ぶりの強烈な発情と他人の手による吐精を経験するも、那月は彼の助力で王太子エミリオとの謁見を果たす。ところがエミリオからアーロンと同じ甘い匂いが。オメガであるがゆえに、強いアルファに否応なく惹かれてしまう――。那月は疼く体を律し、エミリオのもとに留まるが…。
シャレード文庫