幼児にしか見えない18歳の三鶴は、妖狸の里にすむ妖かし狸。他の兄弟たちに比べてまったく成長するきざしが見えないので人間界に出て行けず、三つ子の弟たちの世話をする毎日だ。ある日、やんちゃな弟を追いかけて人間界に足を踏み入れ、紫水晶に変身したとき、たまたま鉱物採集にきていた宗史に持ち帰られてしまった。宗史と一緒にはじめて体験する人間界の生活で三鶴は──!?
セシル文庫