告白されて付き合っても振られて終わる大学生の雅巳は、今の恋人との関係も破綻気味。ある日、サークルの合宿先の祭りでなぜか占いの屋台をやっていた変わり者の後輩・夏目の「サクラ」をやることに。ろくに会話をしたことのない夏目から近々恋人とは別れることになると言われ唖然、そそくさとその場を後にする雅巳だったが、今のままでは駄目だと決意し思いきって相談することに。「好き」という感情が理解できないのだと言う夏目は、興味深いサンプル扱いをしつつもアドバイスは的確で、雅巳は恋人に振り回されてばかりの現状を自覚し違和感を覚えていく。次第に、面白がりながらも真剣に向き合ってくれる夏目のことばかり考えていることに気付いて……?
ルチル文庫