夜啼鳥は虎王の褥で愛を育む
夜啼鳥は虎王の褥で愛を育む
著者:篠崎一夜 イラスト:香坂透
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作品紹介

男でありながら子を孕み、類い稀な美貌で人心を惑わすとされる“娼婦”。その徴を持って生まれた王子ルスキニアは、民の命と引き換えに故国を滅ぼした獣人王・アルアクバルの元へと嫁ぐ。
静謐な後宮で、残虐の王と噂されるアルアクバルの孤独に触れ、思いを通じ合わせた二人は互いを唯一の存在として、幸福な日々を過ごしていた。
父王に忌まれ、温もりを知らず育ったルスキニアにとって、アルアクバルから注がれる惜しみない愛情は初めて味わうものだった。
王のために、自分もできるだけのことをしたい──。そう願い、獣の子を産む番として、妃の役割を全うしようと大好きな氷菓子を控えたり、子供が出来やすいと言われる苦い薬を毎日欠かさず飲んだり…。夜床の内でも外でも子作りの努力を惜しまずにいたある日、ルスキニアの故国から一通の手紙が届いて──!?