後宮女官の灯雪には重大な秘密がある。灯雪は女官でありながら実は「男」であった。亡き姉の子であり、皇太子の煉旺の身を守るため、女として後宮に仕え続けていた。だがある日、水浴しているところを帝の弟・翠延に見られ秘密がバレてしまう。秘密を口外しない代わりに、とある書物を探してきて欲しいと頼まれる。二人が密かに会うようになると、灯雪は優しい翠延に淡い想いを抱き始め──。
セシル文庫