歩が勤める図書館に現れた長身の男性は、小学生の頃、突然転校した親友の昌之だった。十三年間音信不通でいたとは思えないほど、彼は自然に接してくる。当時の昌之へ気持ちを持て余し、歩のほうは素直に喜ぶことができない。初恋だったかもしれない彼のことを、思い出したくなかったのだ。けれど数日後、昌之に押し切られるように、二人で飲みにいくことになって……。
プリズム文庫