フェロモンで妖魔を誘う「人餌」体質の丹緒は、外に出ると襲われるため、兄が経営する製薬会社で平和に軟禁されつつ研究者として働いていた。ある日、研究室に配属されてきた千加也が取引を持ちかけてくる。「あんたを自由にしてやる、その代わりーー」野生の狼のような年下の男が偉そうに提示した条件は、大好きな兄を陥れること。丹緒は断固拒否したが、千加也は毎日やってくる上に「甘い匂いがする」と丹緒を嗅ぎ始め――!?
ショコラ文庫