グランメゾンマロニエの一角にあるブーランジェリーSHINONOMEと十六夜珈琲館は、それぞれ東雲斉と朱鳥紀彰が経営する人気店。修業時代のパリで出会い、つき合い始めはどちらもが抱く側希望だったというのも昔の話。今は多忙なほどに濃密さを増す大人の関係を楽しんでいる。ところがある日、東雲が元恋人の芳野の相談に応じ二人きりで会ったことを知った朱鳥は激怒! 腹いせに修業時代の知り合いを即席の当て馬に仕立て上げたのだが……。
シャレード文庫