兄の起こした反乱により領地を追われ、40歳も年上の公爵と政略結婚をしたマリカ。だが夫と夫婦関係はなく、いずれ“仮父”を呼ぶと告げられていた。仮父とは、子供をつくれない夫の代わりに妻に子種を分けてくれる男のこと。嫌悪感を抱くマリカだが、仮父として現れたのは、かつての婚約者で初恋の人アデルだった。愛しい男の熱に溺れ、マリカはつい彼への恋心を漏らしてしまう。そんな彼女にアデルは「一緒に地獄に堕ちよう」と、不穏な言葉を告げてきて……。
ソーニャ文庫