十年前の夏休み、夏生の大切な幼馴染みの柊は目の前で謎の霧に攫われ、消えてしまった。大学生になり、柊が生きていると信じて彼が行方不明になった山へ向かうが、あの日と同じ霧に包まれ、気が付けば不思議な村へと迷い込んでしまった。「おだまき様」という神を信仰し、昭和時代のような生活様式の村には、雄々しく成長した柊がなぜか暮らしており「ずっと会いたかった」と激しく抱きしめられて──。あの夏の続きが、はじまる。
CROSS NOVELS