「君のためなら世界を滅ぼしたっていい」修道女クラウディアは侵略されて滅んだ国の王女。敗戦を理由に殺された家族の骸が晒され、自国民に石打たれ辱められている姿を見た彼女は憎しみと絶望から『神の愛し子』であるクルトを堕落させ、世界を滅ぼそうと試みる。淡々と祈祷をこなす彼に取り入り『暴食』『怠惰』といくつもの罪を犯させたものの、世界が滅びる様子はない。焦ったクラウディアはクルトを『色欲』に溺れさせようとするが、思わぬ学習能力の高さを発揮した彼に逆に熱く翻弄されて──。
ソーニャ文庫