祖父の代から続く小さな店を守り、実直に和菓子作りに励む職人の大賀。いつもどおり過ぎていくはずだったある日、白馬の王子様めいて麗しい青年が雨宿りに訪れた。もう二度と来るまいという予想に反して、まるで場違いな彼、一知也は頻繁に店へやってきては甘い気配で大賀をたじろがせる。やがて彼と過ごす時間を心地よく感じ始める大賀だが……?
ルチル文庫