「ヒーローになるつもりですか?」「違う。僕はお姫様になりたい」闘うより、護られたい――臆病であることを誇る高校生・香屋歩と幼なじみの秋穂栞が迷い込んだのは、8月がループする街【架見崎】だった。ここを訪れた人々は任意の特殊能力を与えられ、乏しい物資を巡る戦争を繰り広げていた。だが、ふたりが希望した能力は戦闘の役に立たないもので……。生存戦略に反則はない。ルールブックの穴をつく、臆病者の戦いが始まる。
角川スニーカー文庫