――好きです。やっと会えた…―― 大学生の有泉真聡は、通りすがりのサラリーマンに告白される。男の邑上零という名にも端正な顔立ちにも覚えはなく、臆した真聡は逃げ帰ってしまう。後日、偶然立ち寄った神社で奇妙な喋る白兎を見かけ、導かれるように跡をつける。辿り着いたのは住み慣れた街だったが、景色も人の様子もどこか違っていた。戸惑う真聡を救ってくれたのは、邑上の面影を持つ高校生で……。
ショコラ文庫