五年経って同じ気持ちだったら、もう一度、お前に好きだって言う──高校の卒業式当日、友人の藤城にそう告白した瀬戸。互いに眼鏡をかけていることから「ダブル眼鏡」と呼ばれていたふたりは、同じ大学に通うことにもなっていた。けれど、瀬戸は告白とともに藤城の前から姿を消し、五年間、連絡をとることをしなかった。瀬戸が告白したのは、藤城への想いを断ち切るためだったけれど……。
プリズム文庫