オメガ=白銀、アルファ=山吹と呼ばれている日本の戦国時代。もとは普通の人間だったが、髪が白と黒の斑になる“陰陽白銀"となった操は、金で買われて山吹に嫁ぐ日を待っていた。そこへ現れた朱虎は、以前操が住んでいた小国を治めていた時藤家の嫡男。農民にも分け隔てなく優しかった朱虎は子供の頃の操の命の恩人だった。まさかここで再会できるなんて。喜ぶ操だったが、朱虎からは忘れられている上に自分は囲われの身。どうすることも出来ないと諦めていたら、朱虎がこっそり操の庵に忍んできて“夫婦ごっこ"をしようと言ってきて──!?
ルチル文庫