あの戴冠式のようにぼくに跨って、乗りこなして誰とも番になんてならない──そう決めていたのに。オメガである自分を卑下し、誰とも番わず子供も産まないと決めていた唯央。アルバイトで母の入院費と自らを養うので精一杯のある日、庭で怪我をした黒豹の仔を助ける。親豹まで現れ困惑する中、今度は病院で出会った美しい青年アルヴィに突然プロポーズされてしまう。しかも彼はこの国の公世子。固辞する唯央だったが、仔豹が残していった首飾りが大公家の家宝と知り、アルヴィとの再会を余儀なくされる。その彼の目の前で初めてのヒートが……。続編:『ミルクとピンクのエメラルド』
シャレード文庫