天涯孤独の和以は恋人に裏切られ失意の底にいたある日、何かに呼ばれるように立ち入った山の中で異世界・ルトナークへと足を踏み込んでしまう。気を失い、目覚めた先で『グラヴィ』と呼ばれ、「国を強大にする」という身に覚えのない力を与えろと高慢な王・オズウェルドに強要されていたところを、レイシュアという反逆者の青年に救われる。自らの感情が乏しく他人の気持ちに鈍感だが、それゆえ飾らないレイシュアの言葉に心の傷が癒されていくのを感じた和以は、彼に自分の持つ『グラヴィ』の力をどうにか与えたいと考え始めて──。
リンクスロマンス