終わりの見えない快楽に、リーナは淫らに声を上げながら涙を零した。眉目秀麗な若き国王フェネクスに捕らわれてから、どれほどの時が流れただろう。彼は誰の言葉も聞こうとはしない。リーナが王宮に招待された夜から、その華奢な身体を組み敷き、欲望のままに貪るだけだった。「今さら後戻りなどできると思わないことだ」フェネクスの真意がわからぬまま、ただいたずらに時が過ぎていく。だがフェネクスの正体が、リーナの大切な文通相手だと知り──!?
ソーニャ文庫