透俐が亡くなった母から託された絵本を開くと閃光が走り、見たこともないゴシック調の世界へと召喚されてしまった。そこは獣人が住む世界で、自分を助けてくれたクライドは狼の獣人。透俐は神獣か魔導師として召喚されたというが、そんな力はまったくなくて申し訳なく思う透俐にクライドは暖かく接してくれた。元いた世界では貧しくつらい毎日を過ごしていた透俐はクライドの優しさに涙してしまう。やがて帰らないといけない透俐だけれど、透俐ファーストで紳士すぎるクライドに憧れ以上の気持ちを抱くようになり──。
ルチル文庫