ボウエン伯爵家の次男クライブと婚約したモラード伯爵家の一人娘ミュリエル。想いを交わした日を境にこれまでの無口が嘘のように社交的になったクライブに、彼を想い続けてきたミュリエルは戸惑いつつも喜びを覚える。ところが婚約は仮のものと主張する不逞の輩が主不在の邸に居座り好き放題。侮辱も暴言もさらりと躱すのに、己の立場をまったく主張しないクライブに、ミュリエルの不安は募る一方で…。
ハニー文庫