俺たち、魔法使いになりそこなったな高校時代のくちづけ、封印した秘密の想い。二度と会わないはずだったのに、二人の運命が動きだす…北海道、全寮制の男子校。その閉ざされた世界で、家族や世間のしがらみから逃れ、悠一と玲児は生き生きとした高校時代を過ごした。悩みや秘密を話すことができる唯一の友──。あの日、雨に降りこめられた菩提樹の下で、たった一度キスを交わした。そのキスの意味に触れないまま、卒業して音信不通となり九年。クリスマス前の街角で、二人は再会する。しかし悠一には婚約者、玲児には妻子がいた。互いの想いを知ってしまった二人の選択とは…。
シャレード文庫