空良と高虎たちが日向埼に移り住み数年。生まれた時から何も持たず、名前すら与えられなかった空良が、高虎と正式に祝言を挙げて今は唯一の伴侶として愛を注がれている。高虎も戦場では鬼神と恐れられているが、空良の前では素直に己をさらけ出すほど心を許していた。領民にも慕われ穏やかな日々を過ごす二人は、ふとしたことから衰弱した孤児と白い老犬を拾い育てることになる。
ルチル文庫