君が私の腕の中にいるなんて……夢みたいだオメガの運命を受け入れて生きてきた王子クリストフ。そこへ妹の突然の訃報が。嫁ぎ先であった慈悲深きアルファ、グリンワルド次期国王アルベルトに真相を求めるが…。王族と言えど、オメガ。僕たちには大国のアルファに差し出される未来しかない──北の小国ハルネスの王子クリストフは、隣国グリンワルドの次期王アルベルトに嫁いだ妹がとうに亡くなっていたと知る。英雄と名高い、慈悲深きアルファではなかったのか…! どうしても信じられないクリストフは──「会いたかったよ、クリス」疑念を抱きつつも、アルベルトの陽だまりのような眼差しに凍った心は揺れに揺れ…。甥のジークフリートにも懐かれ、降って湧いた幸福に戸惑う日々。だが、初めてのヒートが訪れて…?
シャレード文庫