たった一人で森で暮らすエノーラは、亡くなった祖母から、なぜか、髪を染めることと森を出ないことを厳命されていた。だがある日、狼に襲われそうになっていた元軍人エルネストを救う。怪我で将軍職を辞した彼は、どんな病や怪我も治すという「森の魔女」の噂を聞いて森にやってきたらしい。祖母以外の人間を知らないエノーラと、ある事情から人嫌いなエルネスト。孤独な二人は次第に心を通わせるようになるが、彼らの邂逅は国を揺るがす事態に発展し……。
ソーニャ文庫