汝、姦淫するなかれ。 強い抑圧の下で生きてきたレンは、かつて自分を誘拐した盗賊のカイルに強いあこがれを抱いていた。野卑な身分でありながらも逞しく生きるカイルは自由の象徴に見えたのだ。だが数年後、貴族然とした身なりで現れたカイルは「お前の人生を踏み躙るためにやってきた」と、憎しみをこめてレンの潔癖を穢す。そんな時、レンを偏愛する錬金術師が、妖しげなものをレンにくれた。それを使えば誰でも操り人形にできるという――。
Splush文庫