他者を拒みながら生きるロシェルが受け入れるのは、唯一キオだけ。キオにとってロシェルは主で、幼馴染であり、兄同然で──そして最愛の恋人だった。自分ひとりが特別に愛されるのは幸福で、同時にとてつもなく寂しいことだと思うキオ。誰をも慈しみ誰からも慈しまれる良い人生を大切なロシェルに渡すため、彼への恋心を手放すと決めるが……?
ルチル文庫