自分は機能不全家庭で育った──と、今では理解できる。そんな不遇から救い出し、引き取ってくれた恩人である千影に、望はずっと恋をしている。叶うはずのない恋だから、次の誕生日を迎えたら想いを告げて、きちんと振ってもらって、独立しようと思う。少しずつ計画を進めてきた望に、しかし千影は養い子に対する以上の愛情を返してくれて……?
ルチル文庫