慌ただしい夏が過ぎ、秋も深まる京都東山。神宮道のそばにひっそりと佇む探偵事務所で、弁護士志望の女子大生・ナラは、ぐうたら探偵・壱弥とともに秋をめぐる様々な謎をひとつずつ解き明かしていく。ある日、亡き祖父の遺品である懐中時計を誤って壊してしまった彼女は、壱弥の紹介で街の小さな時計屋を訪ねることに。しかし、そこに現れたのは壱弥の過去を知る人物で──。
ことのは文庫