バイト中に亡くなったナナキはローザ公国へ転生。ローザ公国の王・ルドヴィクスは弱った国力を取り戻すため失ったαの盟約と伴侶のΩを切望していた。なのにルドヴィクスは運命のΩであるナナキを“国のために”口説いてしまい、その心無い態度に幻滅したナナキは王宮を飛び出す。ルドヴィクスに心を閉ざしたナナキは怪我をした子狼フジコと森で暮らすが、王宮の騎士ラティスに助けられたのをきっかけにナナキはラティスに惹かれていく。だが実はラティスはルドヴィクスの仮の姿。ナナキが心配で姿を変えて見守っていたのだ。早く正体を明かさないといけないのに一緒にごはんを食べたりお祭りに行ったり、ラティスとの仲がどんどん深まってしまい──。
ルチル文庫