実の父に幽閉され抜け殻のように生きてきた令嬢アリアは、輿入れの途中で豹型獣人エルガーに攫われ、彼と、彼の弟によって純潔を奪われてしまう。一度は激しい憎しみを抱くものの、かつて自分の父がエルガーに与えた壮絶な仕打ちを知り動揺する。彼は自分と同じ、いやそれ以上の“過去の痛み”を持つ人──。それを悟ったアリアは己の憎しみを忘れ、エルガーに寄り添いたいと願う。その純粋な想いはやがて彼の復讐心も溶かし始め……。
ソーニャ文庫