そなたは我のものにならねばならぬ。戦国時代、忍びの仕事で潜入した城で、異様な壺とともに監禁された不思議な娘と出会った静。娘は人の死が見えるせいで幾度も攫われてきたという。哀れに思い連れ帰った静は、その者が実は少年で、ある特徴を持っていることに驚くが、無邪気な彼を捨て置けず、センと名付けて一緒に暮らすことに。二年後、センは甘えん坊な質はそのままに、見上げるほどに大きくなっていた。だがある日、静が村の男と結婚させられると知った途端、静に欲望を向けてきて……。
ソーニャ文庫